T.「最近の造船マーケット」について
- 日本の本年上半期(2010年1〜6月)の輸出船契約実績は、216万CGT(標準貨物船換算トン数)。これは前年同期(2009年1〜6月)の受注量116万CGTを、86%上回る。
- 新造船受注量は、世界同時不況の影響を受け、2008年以降本年初頭まで低迷していたが、バルカーを中心とした海運市場の回復を背景に、春先から、近年稀にみる低い水準であった前年(2009年)同期の数字を上回る傾向が見られるようになった。
- 昨今は、昨年低調であった新造船の引き合いも徐々に復活してきている。4〜5月に発表された造船部門の2009年度決算もそれなりの業績を挙げており、今後、鋼材を始め資機材価格の動向がどう落ち着くか先が読めず、新造船契約の締結を妨げる要因になるのではないかとの懸念は解消されないが、およそ向こう3年分の手持ち工事量(受注残)も確保されていることからも、当面の日本造船業は堅調な操業を維持していけると思っている。
- また、これまで下降傾向が続いていた船価だが、タンカー、バルカーとも今年の春以降、下げ止まりから上昇に転じつつあり、我々は、今後の見通しは不透明ではあるが、上昇傾向が維持されることを期待している。最近の各種報道を総合すると、韓国・中国では、今年に入って相当な量の造船契約を結んでいるようだが、日本造船業は、手持工事が減少したからと言ってむやみな受注に走る状況には至っていない。日本は、高度な技術力を生かし、将来にわたって経営が持続できるよう、適正な価格で選別受注し、世界造船市場の健全な発展を推進する覚悟で、造船経営にあたっていく。
以 上
|