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会長会見 (2010年12月21日)


 T.「最近の造船マーケット」について
  1. 日本の本年(2010年1〜11月)の輸出船契約実績は、438万CGT。これは前年同期(2009年1〜11月)の受注量234万CGTを、87%上回る。

  2. 本年(2010年)の世界経済は概ね回復基調にあり、それに伴い世界造船市場も回復の兆しを見せ、本年通期の世界新造船受注量は昨年(2009年)実績3,250万総トンのほぼ2倍となる6,000万総トンを超えると見込まれる。

  3. リーマンショック以後に4割下落したと言われる新造船の船価だが、底を打ち、若干の値戻しがあった。しかし、ここへきて新興国の中小造船所が期近の船台を埋めるために安値での受注を行っているとの話があり、船価が今後どう推移するか予断を許さない。

  4. 日本造船業にとって、今年の夏以降現在も円高で推移している為替相場は、コスト競争力において韓国、中国よりも不利な状況となり、年後半、各社とも受注に苦慮している状況である。

  5. 来年は、日本造船業が厳しい環境の中で、経営基盤を維持するためにどこまで我慢ができるか、その実力が試される年となるかもしれない。ただ、今のところ、日本の造船各社は、3年分弱の手持ち工事量(受注残)を確保し、当面、堅調な操業を持続できる見通しであり、また、今期(2011年3月期)の船舶部門の決算も、それなりの結果になるとと予想される



U.この一年を振り返って
  1. このごろ気掛かりなことは、昨年極めて低調だった新造船市場が、本年に入り、思いのほか順調に回復し、受注量が増加し安堵していたところ、秋口以降、円高の影響で新造船契約にブレーキがかかったことである。また、今年の上半期、原材料価格の高騰から、造船・鉄鋼との鋼材価格交渉が難航し、値上げを余儀なくされたが、来年は鋼材をはじめ資機材価格については、売り手・買い手が納得できる適正な水準で落ち着いて欲しいと思っている。

  2. 2011年の展望だが、願望を込めて言えば、新興国の発展と日・米・欧の経済回復により、海上荷動きが増加し、ひいては造船マーケットが活発化することと、それに加え、一本調子の円高の進行に歯止めがかかっているようだが、為替相場がもっと円安にふれ、日本の実力に見合う水準まで落ち着いてくれることを期待している。

  3. 来年以降、大量の新造船の竣工によって、船腹の需給バランスが崩れ、新造船の発注が細ることを懸念する声もあるが、日本造船業の基本姿勢は変わることはない。海運に満足いただけるよう品質の向上と新商品開発に努め、新規受注を喚起することで、今後の受注に繋げたいと考えている。

  4. 日本が世界で一番進んでいる、省エネ等環境対応船舶の技術開発と実用化に来年も注力し、地球環境保護に向けての努力を一層推進していくとともに、これまで長年培ってきた造船技術を海洋エネルギー資源の開発を始め、未知の可能性を秘めた海洋開発の分野に活かしていきたいと思っている。



          この1年を振り返って(造船業界を巡る動き)(PDF)

以  上



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