T.「最近の造船マーケット」について
- 日本の2010年の輸出船契約実績(受注量)総計は、498万CGT。これは前年2009年の受注量253万CGTを、97%上回る。
- 世界経済は回復基調にあり、昨年の日本の受注量はリーマンショックで激減した一昨年(2009年)の数字を大きく上回ったが、秋口以降、円高の影響で新造船契約が伸び悩んだ。年が変っても円高局面は続いており、このまま円高が継続すると、価格競争力において、韓国や中国に大きく水をあけられることになる。今年は、為替相場が日本経済の実力に見合う水準まで落ち着いて安定することを心から願っている。
- 2010年の世界の新造船受注量は、Clarkson統計によれば、中国・韓国両国とも、昨年相当量の船舶を受注し、世界合計では、3,380万CGT(標準貨物船換算トン数)になっている。
- 大量の新造船の竣工によって、船腹の需給バランスが崩れ、新造船市場の低迷を危惧する声もあるが、長期の視点に立てば、新興国を中心とする世界経済の発展や米国、欧州経済の回復に伴い、グローバルな物流は確実に増加し、その荷動きに見合う船舶が海運市場に必要となる。当面、船舶の大量竣工により、一時的に需給ギャップが生じる局面があるとしても、その事態は必ず解消されると思っている。
- 厳しい環境におかれても、技術重視の日本造船業の基本姿勢は変わることない。海事産業に関係する方々のご協力を仰ぎ、英知を集めて経営基盤の維持を図っていく。そして、海運に満足いただけるよう品質の向上と新商品開発に努め、特に日本が世界で一番進んでいる、省エネ等環境対応船舶の技術開発と実用化に一層注力し、新規受注を喚起することで、今後の受注に繋げたいと考えている。
以 上
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